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NO.17 ママトーク・立花理佐さん

NO.17 ママトーク・立花理佐さん

10代のころからCMやドラマで活躍し、レコード大賞・最優秀新人賞も受賞した立花理佐さん(43)。長男の慎之介君(10)との生活を楽しみながら、芸能活動を続けています。産後に始めたフラやタヒチアンダンスにも、はまったそう。私は育休中、親子でフラをするステージに娘(当時7カ月)と参加したのですが、そのとき理佐さん親子とご一緒しました。売れっ子アイドルからママへ。どのようにバランスをとってきたのでしょうか。

 

―親子で誕生日が同じなんですよね。
「2000年にのぶちゃん(信之さん)と結婚して、2004年の誕生日にしんちゃんが生まれました。陣痛が激しくて、叫びたおして…。星が回って見えるって、本当にあるんだって驚きました。朝8時に健診に行って、何も食べずにその日の夜に産みました」
「産後も、すべて2人でお世話しました。2時間おきの授乳がきつくて、夜中にどうしても起きられないときはのぶちゃんがミルクを飲ませて。しょっちゅう乳腺炎になって、必死にしぼり、痛みでほとんど24時間起きていました。あとでテレビを見たとき、助産師さんにみてもらうといいと知って泣きました。知っていたらよかったのにって」

 

―お仕事はどのように再開したのですか?
「初めは断っていました。1歳ぐらいのとき、出演作の監督さんの一周忌があって、初めてパパとお留守番してもらったんです。寂しくて私が泣きました。私が離れられなかったんですね。そのほか、関西のテレビのお仕事が月に1回あったのですが、連れてきていいと言われたので、親子で仲良しのおばちゃんの家に居候して、みてもらいました」
「子育てはなるべく自分でやりたかったんです。おもしろくて、全く苦になりませんでした。一緒に子ども向けの番組を見てはしゃいだり、しんちゃんがご飯を食べているときにママがひとりでショーをして見せたり。笑顔を見たくて。洗濯物がちっちゃくて、かわいい! それだけで幸せを感じていました」

 

―小さいころは病気も多かったそうですね。
「けいれんを起こして救急車で運ばれたり、入院したり。あるお仕事の打ち合わせのとき、しんちゃんが高熱を出して、大事をとって大きな病院に行きました。そこで『芸能人の私』が出て、先生に『診察はいまじゃないとダメですか?』って聞いちゃったんです。先生にすごく怒られて、もう仕事はやめようかと思いました。冷静に考えれば、打ち合わせを変更してもらえばよかったのに…。ずっと代わりがいないと思ってやってきたし、そのときも必死だったんですね。このあと、セーブするようになりました」
「悩んだときもありましたよ。デビュー前に水泳やシンクロナイズドスイミングをやっていたのですが、産後に尊敬するシンクロのコーチと会って、どうしているか聞かれて。『いまは泊まりの仕事もしていないし、子どもと離れたくない。仕事を再開したくなったときもう仕事がないかもしれない』と言って泣いてしまいました。もちろん、しんちゃんがかわいいし、幸せのほうが大きかったけど。コーチに『また一からやればいいじゃない。新人の立花ですってあいさつまわりからすればいいじゃない』って言われてほっとしました」

 

―フラに出会って、世界が広がりました。
「自宅の隣に、フラスタジオがあったんです。産後、やりたいなって、のぞいていました。デビューしてからボーカルやダンスのレッスンはマンツーマンだったので、みんなと一緒にならうのは初めて。子連れで来ていいよって声をかけられたので、おもちゃを持って連れて行きました。ほかにもママさんがいて、保育園みたい。フラがなかったら、子育ても煮詰まっていたと思います。ママ友とは違って、おしゅうとめさんぐらいの人もいるし、子どももいて年代はいろいろ。家族のようになり、たくさんのことを教えてもらいました」

 

―またテレビのお仕事も増えましたね。
「しんちゃんが小学校に入ってから増やしました。2013年に、旅番組のロケで北海道へ。産後、初めての泊まりでした。昨年、アカペラで歌う番組(ハモネプ)に出たときは、家でも猛練習しました。かぜでしんどいとき、しんちゃんに『きょうは、もうやめていいよ』って心配されて、『ママはお金をもらってお仕事しているから、できませんでしたじゃダメなんだよ』って説明しました。妥協してはいけないと体で教えています。夢中になれるものを見つけてほしいと思っています」

 

―これからはどんなことをしていきたいですか。
「最近は、親離れが進みました。サーフィンやスケートボードなど、男の子ならではの遊びが好きになり、何をしているかなと心配事は増えました。たとえばけがをしてきても、どうしたのか教えてくれない。想像するか、よそのお母さんから聞くしかないこともあります。学童保育も行っていましたが、ひとりで帰れるようになり、パパのお店(おそばやさん)に寄ったり、お友達と遊んだりするほうがいいみたいです。宿題を適当にやるとママはやり直しさせるので、パパのお店ですませようとか(笑)。行く場所と帰る時間はしっかり言うよう約束させて、変更になったら電話を借りて連絡してきます」
「そうはいっても、子ども中心の生活はしばらく続きます。小さいころって1回しかない。もっと抱っこしておけばよかったな。子育てをもう1回やりたいって思います。デビューしてから、睡眠が3時間ぐらいのときもありました。お仕事をやり通したっていう思いがあるので、いま自然体なのかもしれません。ハワイアンバンドも始めて、芸能のお仕事、フラ、バンドと全部つながっています。お金になるかどうかより、頑張ればできるということと、ママの笑顔を見せたいです」

 

 

☆お会いして☆

アラフォー世代はみんな知っているといってもいいぐらい有名なタレントさんなのに、とってもナチュラル。裏表がありません。ママとして泣いたり笑ったりする理佐ちゃんを見ていると、「自然体」という言葉がこれほどしっくりくる人はいないと思ってしまいます。近況はブログ(http://ameblo.jp/lisalovers/)でチェックしてくださいね。

 

 

(なかの・かおり 39歳で初産。約20年、メディアの仕事にかかわっています)