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No.15 産後の体① ママはビギナー編

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まもなく娘は3歳。時間がたっても、産後のことはよく覚えています。ヒトを製造して生み出すなんてすごいことをしたうえ、おっぱいを吸われて栄養も出ていくし、お世話で休みなし。40歳を前にしての初産で、夫は海外に単身赴任中。そのときの自分に、寄り添ってあげたいです。「自分がもうひとりいたら」というママって、結構いる! 子どものお世話や家事、仕事、困っているママのお手伝いなど、もうひとりいたら確かに便利。

 

産後に気になるのが体重です。病院で体重計にのるのですが、3キロ近いベビーと胎盤が出たのに、あまり減らない。私は妊娠中にプラス7キロで、それほど増えなかったもののショック。産後の便秘もあったし、おっぱいを製造するからか特に上半身がむくみました。だけど、おっぱいを飲まれるのでダイエットしなくても1カ月でするっと7キロ減でした。

 

入院中は血圧が高く、出産時に切れたおまたは、ちくちく。おっぱいもかちかち、ぱんぱんで痛くて、飲ませる練習で眠れず。あまりの疲れでぼーっとしています。産後5日で退院したらお世話はエンドレス。病院で最後の夜はベビーをみてもらって眠ったほうがいいと言われ、そうしました。自宅に戻ると、片付けや誕生にかかわる書類作り、シッターさんに頼む家事の説明など、やることが多くて動き回ってしまい、もっと休めばよかったな。

 

産後は家事を手伝ってもらったほうがいい、というのは本当です。ホルモンバランスも変わり、寒気がすごい。産後1週間ぐらいのとき、夜中に搾乳(さくにゅう)器を消毒しようと台所に立つと、がくがくと震えが止まりませんでした。季節は春のはじまり。病室は暖かかったので、寒い自宅でも油断して薄着だったんです。「私が倒れたら、娘はどうなるの」と心細くなり、コートやパンツを重ね着してカイロをはって布団に入りました。ぬれた洗濯物を干すときも、手先が冷たくてこたえましたね。

 

授乳も、ビギナー。飲ませる角度がわからないし、吸っているのかなって心配だし。退院してすぐ母乳外来へ行ったり、自宅に来てくれる助産師さんに相談したり。おいしい母乳やママの体のために、バランスのいい食事が大事と言われます。宅配も活用して材料をそろえ、シッターさんにお願いしてシチューやお汁、煮物など温かくて栄養のあるおかずを作ってもらいました。すごくおなかがすくので、本当はよくないというお菓子も食べました。私は大丈夫でしたが、乳腺炎になったママもいるので気をつけてくださいね。

 

先輩ママが、洋菓子よりは母乳にいいというあんこのお菓子(あんぱん、桜餅、どら焼き)や甘酒、添加物を使わないお弁当を買ってきてくれました。「抱っこしてあげるから、食べて!」と気遣ってくれて、うれしかったです。アルコールやカフェインは自然ととりたくならない。授乳でのどがかわくので、ミネラルウォーターやハーブティーを飲みました。

 

睡眠はもちろん、細切れです。3時間ぐらい眠れたらラッキー。夜中に泣くんです。うきゃーって。抱っこしてもおっぱいを飲んでも泣きやまない。初めてでどうしていいかわからない。代わってくれる人もいない。眠いし、疲れているし、口をふさいだら泣きやむかなーなんてぼんやり考える自分がおそろしくて震え上がり…。抱っこして廊下を歩いているとき、床に落としちゃったらどうしようと真剣にこわくなった。産後うつや虐待は、「一部のひどいケース」ではないと思います。それぐらい、限界を超えたことをしているのです。至れり尽くせりの病院に戻りたいと思いました。産後のママがいたら、ベビーを抱っこして休ませてあげてください。昼間に1時間でもうとうとすると、違います。

 

産後2週間ぐらいのとき、全身がくにゃくにゃーっとして力が入らずびっくり。疲れすぎたせいか、産む前からの緊張がとけたのか。病院でもらって誕生からつけていた育児日記を見ると、娘は1日に10回以上、おっぱいを飲んでうんちやおしっこをしていました。新生児はずっと抱っこしているようなものですが、ある人に「抱きぐせがつく」「甘やかしている」と言われて、へとへとの心身にズドーン。昔はそういう説もあったけれど、いまは母親教室でも「できるだけ抱っこしてあげましょう」と言われるんですよ。

 

産後1カ月の健診では、ママとベビーの不安を相談できます。慣れない授乳と抱っこのせいか腰と手首が痛いと訴えると、産婦人科の主治医からは「安静にするしかないわね。難しいけど…。骨盤がゆるんでいるから、半年ぐらいかけて戻すつもりで」とアドバイス。それまでほとんど外出しませんでしたが、親子とも異常なしで、お出かけを始めました。最初は近所のスーパーやATMに行ったり、桜の季節だったのでお散歩したり。歩いてベビー連れOKのサロンに行き、腕や腰、肩をマッサージ。産後は何人かの女性に、出張マッサージもお願いしていました(コラム№8「ママのおうちケア」もごらんください)。

 

娘が1カ月半ぐらいのとき、初めて電車に乗って産後ヨガのクラスへ。ベビーを寝かせておき、あやしながらヨガをして、ママの体の回復をはかるというもの。みんなおっぱいを飲ませたりおむつを替えたりするし、泣いてもお互いさま。ベビー連れで過ごせる場は少ないので、安心できる空間で体を動かすと気分も前向きに。先生もママなのでわからないことも聞けます。ストレッチや無理のない筋トレは、産後のリハビリになりました。

 

おしゃれまで手が回らず、最初は部屋着みたいな服装で行きましたが、ヨガの後にママたちとランチするのも楽しく、社会復帰の第一歩でした。毎週のように通いましたね。お出かけすると、ベビー連れのあれこれも学べます(コラム№7「抱っこでバギーで電車デビュー」も参考にしてください)。産後の体と心については、まだまだ続きます。

 

(なかの・かおり 39歳で初産。約20年、メディアの仕事にかかわっています)