第1回【仕事と子育て】カウンセリングシンポジウム
基調講演「これから変わる【仕事と子育て】両立支援」
坂東眞理子 (NPO法人【仕事と子育て】カウンセリングセンター理事長)
ヨーロッパ型、アメリカ型【仕事と子育て】の両立社会
今の日本の環境は、ヨーロッパや先ほど別の事情だと言ったアメリカに比べると少し劣っています。例えばスウェーデンやノルウェーはパパ・クォータ制。あるいは育児休業が終わってからも毎年10日間、子どもが病気になったら休めるような制度が保障されているといいます。日本より進んでいる部分が多々ありますが、日本の低年齢児保育や公立の制度もかなり充実してきています。ただ、制度はあっても中小企業の中には代替要員が確保出来ないので出来ないと言って実行していない所もあります。それはサービス残業が犯罪であるのと同じぐらい法律違反です。やらなければならないことになっています。
それに対してアメリカはまた別の環境です。男女の差別は徹底的に禁止されています。女性に対して男性と同じチャンスを与えないとすぐに訴訟に持ち込まれます。日本の企業でアメリカに進出している米国法人はたくさんそのような訴訟を起こされました。日本と同じことをアメリカでやるとすぐに訴訟の対象になります。しかしその代わりに女性あるいは子育てを支援するということに対して、政府はほとんどタッチしていません。産休も出産休暇もありません。男性にも女性にも与えられている医療休暇、1年12週間のうちで出産してくださいということです。育児休業制度も法律では保障されていません。会社と交渉をして自分の休みを確保します。公立の保育所がありませんのでベビーシッターや会社と交渉して会社の中に保育所を作ってもらうというようことです。それでも42%の女性たちが管理職になるぐらい頑張っています。
目次
- 1. 日本の女性就労の現状
- 2. 日本の女性就労の特徴−M字型雇用
- 3. ヨーロッパの女性就労の変化 M字型から逆U字型へ
- 4. これからの日本の女性はどう働くか
- 5. なぜ日本では、女性が働き続けられないのか
- 6. ヨーロッパ型、アメリカ型【仕事と子育て】の両立社会
- 7. 日本型【仕事と子育て】の両立社会