NPO法人 【仕事と子育て】 カウンセリングセンター

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No.25 ママの健康管理

人間ドックの結果が来て、ドキドキ。貧血だったのです。内科で再検査。婦人科にも行き、すぐ治療が必要な筋腫があるわけではなさそう。でも息切れや疲れやすさがあったので、内科で処方の鉄シロップや錠剤を試したのですが、副作用で胃が痛み、続けられません。あとは点滴、と言われていたので再び内科に。ドクターがちょっと不安なお兄さんで、「治療をしない人もいますよー」と軽く言われ、がっくり。

 

仕事は欠勤に厳しいし、3歳の娘を抱えるアラフォー。起き上がれなくなったら、お世話をする人がいない。不調があってぎりぎりだから治療したいのに。その日は金曜日で、土曜出勤はない週だったものの、大事な3歳健診を控えていました。仮に健診を延期してママが寝ていたくても、娘はパワー爆発。家事もあるし…。このままでは週末を乗り切れないと追いつめられていたのです。ドクターには、患者の立場を想像してほしかったな。

 

夫の反応にも驚きでした。「緊急で点滴が必要なんだけど」とメールしたところ、すぐに「職場の人数が少ないから休めない」という返事が。再検査して婦人科にも行った、疲れがひどいということも話してあったのに、「具合はどう?」の一言もありません。仕方ないので電話をかけまくり、点滴(注射)ができる近場の病院を探しました。自宅近くで見つかったクリニックは、最終の受付が会社を早めに出ないと間に合わない時間。娘の病気で早退が多く、また…と気が重かったのですが、クリニックに駆け込みました。

 

クリニックのドクターに再検査の結果を見せました。ヘモグロビンの数値は低く、鉄の貯蔵庫のような「フェリチン」もほとんどゼロで、息切れするのは当然とか。「ちょっと不安なお兄さんドクター」からフェリチンの話はなかったので、セカンドオピニオンは大事だと実感です。改めて採血し、鉄剤の注射をスタート。出勤前に娘を同伴したり会社帰りに駆け込んだり、何回か通いました。食事に気をつけなければいけないし、増えた鉄もまた減るらしいですが、「効いたら楽になりますよ」との言葉が励みに。「手は尽くした。乗り切れるかも」という気持ちが大事なのです。しばらくしたら採血して数値を見るそう。

 

貧血になりやすい産前産後は、問題がありませんでした。妊娠中は健診もあるし、健康に気をつけていたからでしょうか。産後も2年間、授乳していたので、バランスのいい食事を作り、鉄分ドリンクを飲んでいたな。助産師さんにおっぱいをみてもらうとき、ママの健康についても相談していた。最近は、フルタイム勤務と、3歳の娘のケアで頭がいっぱい。「娘が初めて中耳炎になった」「夫の残業や用事に合わせて予定を立てなくちゃ」「ごはんは何にしよう」。次々と気になることが出てきます。倒れそうと思っても、「40過ぎて、そりゃ疲れるよ」「更年期かな」とがんばっていました。

 

なかなか自分のことに注意が行きませんが、一番、疲れているのはママなんです。会社では一人前と見てもらえないけれど、フルタイム勤務。子どもが病気をすれば、看病と通院、病児保育のやりくりでへとへと。ゆっくり寝坊できる休日もあり得ないから。

 

フシギと「ママは絶対に倒れない」と思っている男性って多いんですよ。「ママが入院しそうでも、持病があっても、パパはマイペースで家のことはしない」というおうちは珍しくありません。そういうパパに聞きたい。もしママが起き上がれないぐらい悪化しちゃったらどうしますか?ママが入院したらパパも初めて理解するのだろうけど、そこまで体をこわしたらかわいそうなのは幼い子とママ自身。ママの健康を、まず自分で守りましょう。

 

お勤めしていると健康診断がありますよね。実は私もさぼりがち。これぐらいの検査ではわからないしとか、体重を減らしてからとか、理由をつけて。最近は健康診断の代わりに人間ドックに行ったために、貧血がわかったのですから、血液検査もあなどれません。産後1回目のドックは「先生、胃が痛いんです」と訴えたものの異常なし。その後、腰痛(座り仕事と抱っこで、椎間板に異常)が長引きましたが、何もないと思っていました。2回目のドックを先延ばしにしていたら、貧血が悪化していたかも。

 

ドックを受けるにも体力がいります。先日は月経と重なってしまい、変更するための休みをとれないので、とにかく受けることに。いくつかの検査は、後日に出直しでした。胃のエックス線検査のために飲んだバリウムがおなかにたまって、数日間、苦しかったです。検査台でくるくると回転しながら、「もし深刻な病気だったら、こういうことではすまないんだ」と改めて、健康のありがたさを思う機会になりました。

 

主ながん検診は、自治体の助成で無料です。育休中は、娘を抱っこして婦人科に行き、子宮頸がんの検診を受けました。授乳をやめて半年間は乳がんの検診を受けられないと言われ、半年たってすぐに受けました。乳がんの検診も、若いころは自費でお高いなと思いましたが、最近は助成で自己負担なし。自治体の助成でマンモグラフィーも受けられ、人間ドックでも超音波かマンモを選べました。子宮頸がんの検診のとき、全体の検査はしてもらえないのが残念。私も貧血の騒動で、改めて婦人科に行ったんですよ。

 

忙しいと予約して検診に行くのもめんどうなんですよね。子どもの病気や行事のために、半日休暇は残しておきたいので、時間もとりにくい。だけど、助成はしっかり利用したほうがいいですよ。自費で受けることを思うと、お得感がありますし、ママの健康に気を配るきっかけになりますから。お昼休みに抜け出してでも。そして不調の原因がわかったら、少しずつ修正して。健康でいられますように。

 

(なかの・かおり 39歳で初産。会社員生活は、20年目になりました)