NPO法人 【仕事と子育て】 カウンセリングセンター

連絡先

NPO法人【仕事と子育て】
カウンセリングセンター事務局
住所:〒104-0045
東京都中央区築地2-12-10 築地MFビル26号館5階
TEL :  03-5565-4923
FAX :  03-5565-4914
MAIL: info@shigoto-kosodate.net

ページタイトル

No.5 時短にしていますか

働くママさんは、時間短縮の勤務にしていますか?

 

私は育休から復帰して娘が2歳になるまでは、時短とは別の制度で1時間の短縮が認められ、午前10時から午後5時までの勤務でした。この春からは午後6時までに。しばらくは週4日の勤務にしていました。業種として残業をしないとフルタイムでないような雰囲気。でもいまの職場で毎日、残業するとお迎えに間に合わないので難しいですね。保育園の延長保育(ときどきではなく、レギュラー)を利用するには、遅くまで働いているという勤務の実績を提出した上で、空きが出るまで何カ月も待つと聞きました。

 

だんだん慣れましたが、勤務が1時間、延びただけで体がきつかった! 仕事からお迎え、娘が寝つくまでずっと緊張が続き、40代ママはくじけそうに…。帰宅してから娘がすぐ食べられるようにおかずを作り置きしたり、ファミリーサポートさんにお迎えをお願いしたり、模索中です。

 

実際は「時短」だから早く帰れる、「フルタイム」だから何時まで、というようにきっちり決まっているとは限りません。近所のママたちの例を紹介しますね。

 

3歳まで時短にできるというママは、人手が足りないときは残業があったそう。時短でも残業した分は手当がつくらしいです。残業の日は、午後7時半まで延長保育を利用してパパが迎えに行き、ママが帰宅したら息子くんは寝ている…。子育てが得意なパパなのですが、「私は時短でお給料を減らされているから、夫に遠慮しちゃう。フルタイムになったら夫とは対等ということで、送り迎えも半々にしてもらうわ」と話していました。

 

自分の裁量で決められる職種のママは「きょうは仕事が終わったから早めにお迎え」というように調整できるので、時短にしないそうです。そのかわり夜や保育園が休みの日に仕事が入ったら、パパや実家に頼むとか。管理職についているママも、時間のやりくりはできるみたいですが、急な案件ができたら近所に住むお母さんがかけつけます。

 

外科医のママは、職場で子どもをもつドクターが初めてだったので、理解を得るのが大変だったそうです。帰りは遅くならないようにしていますが、ママが体調を崩すときもあって、ハードな職種なのですね。一緒に住むお母さんが、息子くんの送り迎えや食事のしたくをしてくれて、手術や患者さんのフォローなど気をつかう仕事を続けています。

 

終わらなかった仕事は持ち帰り、娘ちゃんが寝てから取りかかるというママもいます。これも体はきつそう! 職場で「フルで仕事しているんだし」「大変だと思うけど、持ち帰りできるよね」という声もあるようです。私の場合、週4日勤務だと、時短の一種としてお給料はカット。時間外手当があった以前の半分ぐらいでしょうか。

 

労働力としてみると、子どもが1歳ぐらいのときは、あれこれ手を尽くしてもやっぱり休みがちになる。保育園からの呼び出しで半日休にして早退したり(39度の熱が出た、けいれんを起こしたなど)、私も娘から手足口病や胃腸炎がうつって寝込んだりしました。病児保育室や病児シッターを利用し、夫の都合がつくときは娘を病院に連れて行ってもらっても、育休から復帰して1年目は有給休暇と看護休暇を使い切りました。

 

こういう状況を考えると、お給料カットにしたほうが周囲の納得にはなるかもしれない。だけど、何かすっきりしない気持ち。アラフォー女性は、男性と同じ条件で働いてお給料をもらう生活に慣れているので、報われない気分になります。仕事は中途半端、初めての子育てで常に疲れている。だれかに感謝されたり、認められたりする場面が意外と少ないのです。もちろん、娘が健康に楽しく暮らしているのだから、さらに仕事での成果を望むのは欲張りという考えもあるでしょう。

 

周囲には、以前と変わらず働いて残業をしているママもいます。比べると取り残されたような気持ちになったり、「○○さんはできているのに、あなたはできないの?」と自分の価値が下がるのかなと思ったり。「子どもを預けて何でもやらないと、生き残れない」という職場の雰囲気に悩むママもいませんか? 私がいま、娘の顔をしっかり見ないで長時間、仕事したいかというと複雑な気持ちです。高年齢でやっと恵まれた子だし、1~2歳の成長ぶりやミニミニぶりは本当にかわいい。

 

20年近く仕事を続けていると、力を入れるだけではダメということもわかっているし、子育てを通して体験することや出会う人たちとのエピソードは、何よりも貴重な取材です。自分の価値観ははっきりしているけれど、これでいいのかなあ、でも娘が1番だし…と揺れ動いています。

 

思う存分、仕事しているママは、身内のバックアップがあり子育てや家事をお願いできる人が少なくありません。先輩ママが言っていました。「地方出身の高年齢ママと、東京出身で祖父母の援助ありのママとでは、天と地ほど環境が違う」って。私は娘の看病や自分の病気でどうにもならないとき、「安心して世話を頼める人がいたらな」「ごはん、つくってほしい…」と切ない気持ちになります。

 

高齢の祖父母に頼めなくても、きょうだいや親類がかけつけてくれるとか、パパがフリーランスや専業主夫という家庭もあります。そうした体勢がなければ、ママが倒れないでいることが大事なのです。そのために仕事をセーブすることがあっても、仕方ないはずなのですが。

 

職場のゆとりも必要ですが、「時短ママ」を売りにできるポジションをつくることが、これからの最先端かもしれません。時短、または残業なしにしたいママが肩身の狭い思いをするのでなく、子育てや家事をしているからお客さんの求めるサービスがわかるとか、短時間に集中して得意な分野を生かせるとか。私も「子育て時短ジャーナリストです!」と自己紹介できるようになりたいですね。

 
(なかの・かおり 39歳で出産。約20年、メディアの仕事にかかわっています)