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No.2 おもちゃづくりとクラシックコンサート

No.2 おもちゃづくりとクラシックコンサート

夏休みですね。学校や幼稚園がお休みになる間、お子さんたちはどうやって過ごしますか? 2歳の娘が通う保育園は、夏はカレンダー通りで働く親にとってはありがたいです。それでも週末などのお休み対策は大事な問題。お出かけ好きの娘は家にいると飽きてしまうし、旅行の予約をしても急に熱を出すことがあるからいつもドキドキ。5月は祝日のため4連休があったので、ママはかなり構えました。

 

以前、自宅マンションのキッズルームを貸し切りしたとき、保育園のママたちに「休日は家で持てあましちゃうだろうから、よかったら親子で遊びに来て」と声をかけたら反応が薄かったです(笑)。若いママパパや、お兄ちゃんお姉ちゃんがいるおうちは、1~2歳児がパワー炸裂でも大丈夫なのですね。若い夫婦ならお出かけしたいところもたくさんあるだろうし、きょうだいがいれば用事も遊び方もあれこれある。

 

しかし我が家は、40過ぎの新米ママパパ。働くママが休日の朝も気合を入れて娘とお出かけすると、くたくたになります。「休日は、夫が自然に娘を連れ出してママを休ませる」ところまでは、到達していません。私がお弁当やおむつ、絵本、おやつなど必需品をつめたバッグを用意し、お昼寝の時間も考え…という段取りをすれば、夫が幼児教室に連れて行ってくれます。ですが5月の連休中は教室もお休み、夫も出勤でした。娘とママで楽しめるイベントを探して行ってきたので、ご紹介します。

 

1日目は、銀座の教文館という本屋さんで、何歳からでも大丈夫という木のおもちゃづくり体験。知人のおすすめです。先生はおもちゃクリエイターで自身もパパさん。木のレールに高さの違う足をとりつけて傾斜をつくり、いくつか組み合わせ、ビー玉を転がすおもちゃにします。初めに紙やすりで木のけばけばを落とし、それから綿棒にボンドをつけ、パーツに塗ります。娘は紙やすりの使い方はよくわかりませんでした。ボンドをつけるのも細かい作業でむずかしいかと思ったのですが、娘は自分で綿棒を握り、木の小さな面に器用に塗ります。意外とできるものですね。ただ集中力が続かないので、近くにあった布絵本や木のパズルのサンプルを借りてきて遊んでいました。

 

もっと大きな子だと、自ら完成させ、生き生きしていました。娘ができなかったところは、私が。立体に弱いので、お隣の様子を見たりスタッフさんに教えてもらったり。ボンドは完全にかわくまでに24時間かかるとか、やすりのかけ方とか、先生に聞いてへえーと思いました。完成してちょっとビー玉を転がして、娘は大喜び。よその親子を見て「このぐらい成長すると自分でできるんだ」とわかったし、数十年ぶりに学校の勉強みたいで楽しかったです。1時間ぐらいで、材料費と参加費を含めて1000円。参加は5組ぐらいで、ぜいたくな教室でした。

 

2日目は、東京国際フォーラムで開かれていた音楽祭の、0歳からのコンサートへ。2歳児OKのクラシックコンサートをネットで検索して見つけました。3歳未満は抱っこ鑑賞なのでチケットは私の分のみ、1500円と格安です。私は学生のころにバッハやメンデルスゾーンなどのクラシックを歌っていました。バレエやオペラの取材もしていたので、ホールにはよく行っています。でもフォーラムは初めて、ベビーバギーも必要。午前9時半スタートだったので、娘に朝ごはんを少し食べさせ、緊張して出かけました。

 

地下鉄の有楽町線を降りて、フォーラムの連絡口に出ると、係員を呼び出して小さなリフトに乗せてもらいます。ホールに向かうと、エスカレーターしか見えません。周りを見ると、だいたいママパパもしくはおばあちゃんとか複数の大人で来ているので、ひとりが赤ちゃんを抱っこ、ほかの人がバギーや荷物を持って困らないようでした。私はひとりで来ちゃったし、たたんでバッグと娘を抱えるのもむずかしいし、エスカレーターに娘が座っているバギーをのせようにも「危険だから禁止」と書いてあるし…案内も見つからずスタッフもいない。時間はせまっていて、ドキドキ。結局、チケットを見て事務局に電話し、エレベーターの場所を聞くとまたわかりづらい…。

 

中に入ってからも、大きなホールだけにバギー置き場から座席にたどりつくまでエスカレーターを使う必要がありました。娘は手をつないで立てるので何とかなりましたが、親ひとりだったら手があくバッグにするか抱っこひもがあったほうが安心です。「まもなく開演です、おいそぎください」というようなアナウンスが流れ、小さい子を連れていたらいそげないよ~と心の中でつっこみました。子連れでは来られないようなすばらしいホールで、一流のオーケストラの演奏を聴けるのですから、もっと早めに来ればよかったですね。

 

曲はチャイコフスキーの「くるみ割り人形」と、ブラームスの「ハンガリー舞曲」。座席は娘が落ち着かなくなったらすぐ出られるように、通路側のドア近くを指定しました。ネットでは指定の仕方がわからず、ぴあの店舗まで行っちゃいました。そのかいあって?通路側でもわりとステージが正面で近かったです。「泣いたらいったんホールの外に出て、落ち着いたら戻ってください」と案内がありましたが、お互いさまなので出て行く親子は多くなかったです。ホール内のドア近くには、赤ちゃんをあやしながら音楽に合わせて揺れるママパパが数十人は立っていました。私も娘が動きたくなったときは抱っこしてドア近くに立ってみました。

 

娘にとっては数回目のクラシックコンサート。途中で空いている座席に座りたがったり、もらったチラシにお絵かきしたりしましたが、ワルツに合わせてラーラーと歌って拍手もしていたので、生演奏の楽しさはわかったかな。あっというまに45分の演奏が終わりました。隣の家族連れはパパが「我慢できてえらかったね」と息子くんをほめていて、我慢するものかしら?!と思っちゃいました。ママパパがクラシック好きで聴きたい、子連れでも演奏会の雰囲気を味わいたいというおうちもあるかもしれませんね。

 

小さい子もOKのコンサートについては、またお伝えしたいと思います。

 

(なかの・かおり 39歳で出産。約20年、メディアの仕事にかかわっています)